これは「100人のお客様のうち、1人でもこちらに対して不満を
感じると、そこから悪い評判が立ち、やがて100人全てのお客様が
離れてしまう」という事だそうですが、某地元新聞夕刊でこの言葉を
金科玉条にすべしとありました。
気に入らないねェ。
すべてのお客様に対し常に感謝の念を持ち続けることは当然且つ
最も大切なことであり、そうすることでお客様への対応も丁寧なもの
になります。
が、良かれと思ってやったことが逆に先方にとってありがた迷惑だった
事があるかも知れません。それならまだしも、中には先に述べた
(黒しかない商品と説明し了解を得たのに、後日「ワシは白にしてくれと
言ったらオマエはいいですよと言っただろう。オマエは信用できん」と
言われたジイサン)ような、こちらに落ち度がなくとも先方がこちらのミス・
ウソだと思い込んでしまえば、こちらの取り付く島もありません。こういう
場合お客様の機嫌をなおしてもらう為に「はい、僕はウソツキです」と
全てのお客様に聞こえるように大きな声で叫べばいいのでしょうか?
社長が講演で全国飛び回っているような「完璧な顧客対応・管理」とまで
言われる某自動車ディーラーがあります。休日にクルマでやって来よう
ものなら数名の営業が誘導してくれます。おしゃれなショールーム内では
にこやかな女性スタッフが飲み物の注文を取ってくれ、朝ならばモーニング
セットまで無料で出してくれます。DMはこまめに届き、担当営業も定期的に
訪問してくれます。まるで王様・神様のような待遇にCS全国ナンバーワン。
気持ち悪いねェ。
何でもとことんやることは大変だし、経費もかかるし、凄い事だと思います。
でも、そこまで媚びへつらわれると逆に「カネ落として行けよ」と脅迫されて
いるとしか僕は感じられません。
実際、自分の業務で他自動車メーカーのロゴ入り作業着姿で来店した際、
普段は笑顔を絶やさない女性スタッフは僕に挨拶するどころか、「なんで
コイツ来てるの?」と、あからさまに怪訝な表情でこちらを見る始末。それも
2度行って2度とも。「仕事じゃなきゃ誰が行くか!」
好きな女の子に気に入ってもらおうと、どんなにオシャレしても、どんなに
優しくしようとも、完膚なきまでフラれることはあるもの。
お客様が離れてしまった原因を探り、推測し反省材料とするのは大切な
ことではありますが、かといって100人全てのお客様が何の不満なく利用
し続けて下さるなんてことが現実問題、可能であるはずもありません。もし
できると信じていたら思い上がりもいい所です。
「言葉をまともに取らず、そういう心づもりでやれと言う意味だ」?それなら
ただ興味を引くためだけの、一見もっともらしい無責任な言葉を作らないで
欲しい。
先生如何でしょう?